研究会開催のご報告とアイデアソン受賞作品のご紹介

3/27(日)サイボウズ株式会社にて、研究会「Let’s アクティブ・ラーニング! ICTを活用した教材作りアイデアソン」を開催いたしました。
アイデアソンとは「アイデア」と「マラソン」を掛けあわせた言葉で、特定のテーマについてグループ単位でアイデアを出し合い、1日でまとめていくイベントです。

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http://www.kokuchpro.com/event/d211d6eeccaec861c6ffd4d9a73118b1/
会場はサイボウズ株式会社様に提供いただき、参加者は学校の先生方が半分と企業の方が半分という構成で、教育について熱い議論が行われました。

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午前はインプットセミナーとしてICTを使ったアクティブラーニングの事例について学び、午後は授業支援ツール「スクールタクト(http://schooltakt.com/)」を使ったアイデアソンを行いました。

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5人のグループを6チーム作り、アクティブラーニングとは何かを議論!生徒がアクティブラーニングできる教材を作りました。

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入賞された作品3つを紹介いたします。


第3位 国づくり チーム

「あの時、歴史が動いた!!~もしも○○がなかったら?」

 

小学校6年生 社会教材

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使用例

1.今の生活で絶対に必要と思うものを書き込む(文字・写真・絵なんでも可)

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2.お互いのシートを見て、コメントを書きあう

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現代では当たり前となっている「もの/こと」が無かった時代に、人々はどのような手段をとっていたかを考えることで、歴史について調べてみようというワークシート。

例えば、今や必需品となっているスマートフォンや携帯ですが、それがなかった昔は電話をするのに電話交換手を通してからでないと繋げなかった、郵便制度が始まったのは1871年など、一つのものから様々な情報が出てきます。きっと生徒たちも調べるにつれて色々な知識への関心が高まるのではないでしょうか。

受賞理由

歴史はどうしても縄文時代からなど最初から追うことが多いが、今ある物を手がかりにそれがなかった時代という切り口で歴史を振り返ろうというのは、子どもが日常と照らし合わせやすいため良い動機付けである。
今回のような「物のあるなし」はわかりやすいが制度・仕組みは子供には見えにくいのでそこも工夫できればもっと良い教材になるだろう。
アクティブラーニングとは、子供の多様な考えを引き出してどう絡ませるかであって、引き出して散らかしたままでは意味がない。次にどう繋げていくかで単なる活動ではない学びが得られるだろう。

受賞者コメント

スクールタクトを使えば色々できるがICTに頼りきりではいけない。使う先生がそれぞれ工夫して子どもの学びをより高めて行かなければならない。

スクールタクトのポイント

共有機能を使えば席移動をしなくても簡単に自分以外の回答を見に行け、友達の考えに対して自由にコメントを残すことができます。


第2位 時間よ止まれ チーム
「水溶液とイオンの導入」

中学校理科 「水溶液とイオン教材

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使用例

1. 画面右側にある赤字の液体名を動かして「電流が流れる/流れない」、「水溶液である/でない」に分類し、自信があるものは文字サイズを大きく、自信がなければ小さくする
2. 自分で考えた液体名を緑色で付け足して、1と同様に分類・サイズ変更する
3. 友達から教えてもらった液体名を青色で付け足して、1と同様に分類・サイズ変更する

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理科の実験で使われる液体だけでなく、飲み物等の普段の生活で目にする機会の多い液体を水溶液であるか/電流が流れるかで分類し、実験の予測をするワークシート。
例のようにお茶や牛乳、炭酸水等の生徒が普段目にするであろう飲み物を入れるとより楽しく考えられると思います。また、自信のある/なしを文字サイズによって自由に主張でき、お友達と話し合って意見が変わってもすぐ簡単に場所・サイズともに変更できるのはデジタルの強みであり、実験前の活発な意見交換に繋がるでしょう。

受賞理由

思考ツールをどう扱うかが今後のアクティブラーニングの要となるだろう。従来の紙の思考ツールではやり辛かったことが今後はできる。文字の大きさで感情を表すというデジタルならではの新しい発想が素晴らしい。

受賞者コメント

教育実習での失敗例を元にこの教材を作った。現職の先生たちと話し合いながら作るという経験ができてよかった。今後の教員生活に活かしていきたい。

スクールタクトのポイント

書いた文字は移動可能なだけでなく、文字サイズ・カラーともに自由に変えられます。何度でも移動・変更ができるので書いたり消したりの手間はかかりません。


祝!北海道新幹線 チーム
「みんなで考える英単語シート」

 

中学校 英語(単語)教材

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使用例

1.【】内に先生が発音した英単語を聞き取って書く
2.その英単語の意味を調べて、それぞれその英単語を覚えるための方法を書く(語呂合わせ・絵・写真など)
3.共有機能で互いのシートを見合って、いい覚え方と思ったものにいいねを押してクラスで一番良い覚え方をきめる
4.1年間毎授業繰り返してそのクラスだけの単語帳を作っていく

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個人で機械的に行うことの多い単語の暗記を、語呂合わせなどのより覚えやすい方法で行い、クラスで共有するワークシート。
例のように絵や写真、文章で単語が記憶に残りやすい方法をクラスで考えていく中で単語の意味を自然と覚えられる仕組みになっています。また、すぐ共有でき、いいね機能でクラスで一番良いと思うものをすぐ決められるなど短い時間でできるので導入にぴったりでしょう。

受賞理由

アクティブラーニングの定義として多くのチームが「楽しい・面白い・主体的・協同的」という中で、「答えは一つじゃない」という考え方が面白かった。アクティブラーニングと対極的な活動は暗記・記憶物。答えは一つ・動機は一つ。主体的でも協同的でもない。そういうものに対して楽しくアプローチしようといういい教材。

受賞者コメント

班が英語が得意じゃない人ばかりだったため、どうしたら英語が楽しくなるのかを考えた。

スクールタクトのポイント

クラスですぐ共有でき、反応もすぐ返せるため導入に最適です。毎授業繰り返しそのクラスだけの単語帳を作ったら、印刷機能で印刷して紙媒体で生徒たちに渡すこともできます。